高齢者の自宅を訪問し日常的な家事などのお手伝いをするのが、訪問介護のなかの生活援助というサービスに該当します。掃除や洗濯、高齢者が食べる食事の調理、食事の配膳や後片付けなどが挙げられます。これらの生活援助をする際には、会話などによって利用者が何をしてもらいたいのか、また何をしてもらいたくないのかなどを理解する必要があります。
たとえば、掃除などに関しても、高齢者が飾っている場所から動かしたくないものや、捨てられたくないものなどがあるケースも考えられます。コミュニケーションがとれていないと、そいうことはわからないものです。また、高齢者が言葉ではうまく表現できないこともあります。その場合には、高齢者のしぐさや表情から察知し、コミュニケーションをとることも必要です。そうやって高齢者と接することにより、信頼関係を築いていくことが大切です。

実際に訪問介護に移る前にケアプランが立案されるため、それをくまなく確認しておくことも欠かせません。また、事前にどんなサービスを行うのか、高齢者とその家族に説明もしますが、すべてを把握しきれているとは限りません。訪問介護の生活援助を行う際には、念には念を入れるつもりで都度確認を欠かさずに進めていくと良いでしょう。ただし、何度も聞くと高齢者や家族の気持ちが休まらないため、安心してサービスを受けてもらうためにも最初の確認のあとはできるだけ頭に入れておくことも大切です。高齢者の部屋に見慣れないものが増えていたりした場合には、確認を怠らないようにしましょう。